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愚かな女が好きだ
愚かな女ほど可愛いものはない
愚かな女は咲く時を知り
愚かな女は散る時を知る
愚かな女は野に咲く花のようだ

愚かな女が好きだ
愚かな女は真っ直ぐで
愚かな女は潔い
愚かな女は賢くない
愚かな女は利口でもない

愚かな女が好きだ
愚かな女は計算せず
愚かな女は駆け引きしない
愚かな女は愛情深く
愚かな女は健気だ

愚かな女が好きだ
愚かな女は時に狂気だ
愚かな女は自らの為に化粧せず
愚かな女は自らの為に着飾らず
愚かな女は自らを偽らない

愚かな女が好きだ
愚かな女を愛するのは愚かな男
愚かな女が愛したのは愚かな男
愚かな女は永遠の愛を手に入れる
愚かな女はその愚かさ故に愛される

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隠しておいた死体が見つかる
小さな証拠の痕跡で掘り起こされてしまう
それは身に覚えのある屍
動機は何だっただろうか
証拠を隠滅する為に考え抜いたはずなのに
完璧なはずの罪は暴かれる寸前
勘の鋭い探偵が紐解く僕の過去
小さなほころびが幾重もの嘘をさらけ出す
しかしそれを覆すアリバイは見つからない
冷や汗を垂らし
白日のもとに晒され
足元に醜い行いが転がり出すだろう
僕はこんなに幸せに暮らしているのに
全てが終わる日がやってきた
悔しく憎らしい小さな証拠
詰めの甘さを悔いて地団駄を踏む
トレンチコートの袖から伸びた太い指が黒い土を指す
小気味の良いスコップの音が響き
黒い土が赤黒い湿った土に変わってゆく
やがて地上に現れたのは一本の奥歯
僕は溜息をついて諦めの天を仰ぐ
それは紛れもない奴の奥歯だ
鑑定すれば明らかになるだろう
僕は自分でも忘れてしまった過去を突きつけられる
こめかみを汗が流れシャツの襟が湿る
恨めしい奥歯が復讐を遂げて笑いかける
そして夢から醒める
事実ではない記憶を必死に検証してみる
僕が隠した死体など何処にもないはずだ
何度も何度も記憶を辿る
しかし絶対という自信は得られない
やがて無実は明かされ頭の地獄は終わる
しかし不安は消えない
もしかしたらという恐怖がこびりついて離れない
この罪の意識は何だろうか
何度も繰り返される同じ夢の理由は何だろうか
隠しておいた死体が見つかる
僕は無実である自信が無い
いつかまた同じ夢を見るだろう

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気がついたらテーマパーク
気ままに彷徨ってもう半世紀
メリーゴーランドにも
観覧車にも
ジェットコースターにも飽きた
売店のソフトクリームにも
ファンシーショップのキーホルダーにも
手を繋ぐ家族連れの笑顔にも飽きた

誰か出口を教えてくれないか

明けても暮れてもテーマパーク
お化け屋敷の呼び込みにも
サファリジャケットを着た可愛い娘の作り笑顔にも
風船を配るアルバイトのウサギにも飽きた
乗り放題のカラフルなゴムの腕輪にも
売れない芸人の安っぽいショーにも
関係の無い国の民族衣装を着た外人にも飽きた

誰か出口を教えてくれないか

いつまでたってもテーマパーク
かりそめの平和にも
嘘っぱちの優しさと笑顔にも
焼きそばの順番の後先で大声を上げるオヤジにも飽きた
スマホとゲームに夢中で互いを見ない家族の儚い休日にも
別れ話を切り出そうと機会をうかがう恋人同士にも
夢も見られない夢の国にも飽きた

誰か出口を教えてくれないか

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学校で教わった世界とはまるで違うから
大人はみんな嘘つきだと理解した
それからどんな警句も説教も耳に入らなかった
真顔で出鱈目を説く奴らが可笑しくてしょうがなかった
世界はジョークで出来ている
そう思えばどんな矛盾も理不尽もネタに思えた
批判などするなよ
それはネタなんだから
そうでなければ説明できない滑稽な毎日

好きな事ばかりしていては生きていけません
それもみんな嘘だと知っている
大人は楽しくない自分の人生を子どもにも推奨する
自らの人生を誤魔化すために同じ過ちを見たがる
世界はジョーク以外の何ものでも無い
ガラクタを欲しがらなければ生きる事はたやすい
真面目に受け止めるな
それはネタなんだから
そうでなければ気力も萎える馬鹿馬鹿しい世界

辛辣で露骨なジョークの世界にどう答えるか
78億7500万人で創るお笑いのネタは死人を出すほど究極だ
だから特別なジョークで答えなければならない
家族も友人も恋人も職場の人もあきれ果てる生き方で
世界はジョークそのものだから
どんな出来事にも笑ってやらねばならないだろう
そして政治家ほどジョークの上手い奴はない
真に受けるなよ
それはネタなんだから
そうでなければ生きるのも嫌になるジョークの世界

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すべては角度の問題
同じ世界に居ながら
違う世界を見ている
僕と君の交わらない視線
いくら言葉を費やしても
想像だけが横たわり
実物を見ることは叶わない

何もかも角度の問題
単にそれだけのこと
まったく別の事実を見ている
僕と君を隔てる壁の厚さよ
いくら身振り手振りをしても
困惑が増すばかりの会話
空回りする羽根の風を切る音

結局は角度の問題
小さくて大きな視点の相違
何処までもずれた世界観に苦笑い
僕と君は違う地球に暮らす
共に寄り添いながら創りながら
互いに別のものを見ながら
同じであるという勘違いの中で