2009.08.18 こぼれる愛情
こぼれる愛情

よく晴れた日だ

花菖蒲が咲き乱れていた

少しばかりの天空から
こぼれんばかりの
愛情が
大地に降り注ぐ

いつだったか
僕も
あふれんばかりの愛情を受けた
大地という名の
小さき人間であっただろう

少しばかりの天空から
僕は
どんな愛情を
降り注げるだろう

僕は遠く暮れゆく
西の空を見上げて
少しばかりの
愛情の残り香を
自分の中に
探していた





ゴミ人間燃える

そこで燃えたものは何か
そこで燃え尽きた教育の末路とは何か
そこで燃え尽きた話せば分かるという幻想とはなにか

乞食には価値がない
そうか乞食には価値はない

それなら
その価値観さえ燃やしてしまったらどうだ
それが少年の価値観だろうか
大人の価値観を世襲しただけの
無垢な悪魔か

金も住む場所もない人間を乞食という
乞食とは差別用語だ。
乞食がホームレスに変わった時代に
僕たちは臭いものに蓋をすることを覚えた
そして
もっと
人間はずるくなった

愛も情けもない人間を乞食と呼ぼう
乞食とは差別用語だ
乞食が火をつけられて燃えたとて
無価値な者の行く末などだれも考えない
さらに
明らかに
人間の心は灰になった

その価値観を埋葬せよ
その目をくりぬいてしまえ
その世の中を焼き払ってしまえ

その灰を葬る者はいないだろう
その罪深い灰を洗い流すのは
激しく地上に降り注ぐ
泪という名の
雨だ





やがて訪れるまで誕生日

何度も死に
何度も誕生してきた

数え切れない
墓標と

数え切れない
誕生日

あなたは
何度死んで
何度誕生しましたか?

一度も
死んだことのない人生は
堕落です

それは
めくられることのない
カレンダーにています

僕は
僕自身を
あなたは
あなた自身を
更新するために
何度も死になさい

そして
僕は
僕自身の中から
あなたは
あなた自身の中から
何度も誕生しなさい

死があるだけの
人生など
無意味だ

今日という日に
僕は
僕の手で
あなたは
なあなたの手で
自分の
カレンダーを
めくりなさい

歳月が行き過ぎ
一方通行な死が
訪れるまで





2009.08.18


愛とは、削除しても残る残像。
愛に思考がプラスされたら愛はその生命を失う。
愛の命は短い。
愛の命は無垢な土壌に育ち、過ちという花が咲く。
愛とは天秤。
愛とは美しい勘違い。
愛とは行為で計れぬ深い河。
愛とは幻。
愛とは思い出にだけ生きる憧憬。
愛とは物々交換。
愛とは思い上がり。
愛とは道徳。
愛とは言葉だけで実態のない影。
愛とは自分本位の理想。
愛とは救い。
愛とは桃源郷。
愛とは己の醜さの誤魔化しの言葉。
愛とは物乞いの差し出す手。
愛とは思考を停止させる脅迫。
愛とは悪戯を隠すための別称。
愛とは神。
愛とは悲しみの根源。
愛とは安堵の場所。
愛とは傷のなめ合い。
愛とは欲望。
愛とは買えぬもの。
愛とは買えるもの。
愛とは自己満足。
愛とは生活。
愛とは人生。
愛とは無い地球。
愛とは神の言葉。
愛とは仮面。
愛とは世間体。
愛とは思いこみ。
愛とは保険。
愛とは溺れ死ぬべき水面。
愛とは踏みつけた大地。
愛とは見上げた空。
愛とは月夜の頼りない道。
愛とは王の中の王。
愛とは地に染みついた血の跡。
愛とは実践できないダイエット。
愛とは注げないウイスキー。
愛とは笑顔のない笑い。
愛とはさげすみと微笑。
愛とは逃げ道。
愛とは捧げるだけの貢ぎ物。
愛とはもらうだけの施し。
愛とは美しい欲望。
愛とは酎ハイの底の梅干し。
愛とは酒。
愛とは折れた割り箸。
愛とは履けない靴。
愛とは小さすぎる服。
愛とは蚊の生きた証。
愛とはハエの飛ぶ音。
愛とは自分にかけた生命保険。
愛とは詐欺。
愛とは戻らぬ国民年金。
愛とは戦争の根源。
愛とは平和に添えられた線香。
愛とは憎しみ。
愛とは喜び。

愛など、飲み干してしまえばいい。





椅子を奪い合う毎日

この世に
全員が座れる椅子が
あると思いますか?

理想と現実は
いつも悩みの種

椅子に座っている
連中が語る平和など
信じてはいけない

立っている人間は
早く目を覚ましなさい

金を勘定している間に
人生は終わるのですから