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2010.09.16 Mへ捧ぐ2
君の痛々しい腕を見た
愛情のない他人行儀な管が
君の細くなった血管に突き刺さっていた

君の痛々しい腕は
罪のない者を打ち付けた鞭の傷跡に似ている
その鞭をふるったのはどこの誰か

僕が覚えているのは
白くて若々しい君の腕だ
あの夏に見た君の青春だった

傷だらけの腕を見た
遠い距離が近くの現実になった
君が戦場にいることを僕は改めて知った

心にも身体にも傷を負った君
例外なく降り注ぐ時間という現実
そう僕たちはもう若者ではない

君の痛々しい腕は
僕たちが少なからず体験した痛み
しかし君だけが今は戦場の中

その白くて若々しかった腕を
鞭で打ち付けたのはどこの誰だ
戦場の中で挫けない者はただひとり

君の痛々しい腕を見る度に
生きることの切なさを知る
誰もがやがて抱えるこの砂の重さよ

君の痛々しい腕を見る度に
自分の呑気さを思い知らされる
無駄に過ごした今日を振り返る

君の痛々しい腕を見る度に
僕は生きることの全てを問い直す
君に笑われないような明日を僕は考える





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