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春という現実
春という幻想
長い夢を見ているように
沈黙の春という衣が
風になびいている


異国の少女ジェイミー

 生駒市在住の雲是臣さん(七十五歳)という、凄いお名前の方から投稿を頂きましたので、皆さんに紹介します。
 生駒市では国際交流の一環として、中高校生を対象に海外との交流が盛んに行なわれているらしく、雲さんのお孫さんも、オーストラリアのロックハンプトン市への交流団に参加したそうです。
 その際にお世話になったジェイミーちゃんという女の子を、今度は雲さんの孫娘さん一家がホストファミリーとして迎え入れ、思い出深い日々を過ごされたらしく、その際の思い出を短歌にして送って下さいました。
「日本を知ってか知らずか玄間にきちんと靴を揃えるジェイミー」
「ジェイミーを横に座らせ仏壇に線香手向けてりん二つ打つ」
「気配りが所作に現わるジェイミーに日本の忘れた躾を思う」
 この歌の中には、日本人が忘れかけている日本文化の美しい日常の情景が、随所に表されていると思います。
 僕も幼い頃には履物を揃えるよう、祖母や祖父に厳しく言われたものです。ちなみに庄内弁では祖母は「ばばちゃん」祖父は「じじちゃん」または「ばっちゃん、じっちゃん」などと言いますが、そんな事はまあいいです。現代では、親も子も一家全員で靴の脱ぎっ放しという現象が多発し、おまけに、それを犬が骨の代わりに噛み散らかしたりして、玄関が悲しい状態になっているお宅も多いのではないでしょうか。自分の靴を揃えるという行為は、ただ単に見た目が良いから。と言うだけの事ではなく、自分の身を守ってくれる物に対して敬意をはらい、感謝の気持ちを形にするということです。
 仏壇に手を合わせるという行為も、同じく、生かされていることを謙虚に受けとめる、日本人の精神文化の現れなのです。
 僕の知り合いの大学生などは、日本はダサいから、外国で仕事がしたい。などと言い、完全に外国かぶれしていて日本や日本人の良い所を見ようともしません。二十数年前の自分を見るおもいです。その当時の僕は、髪の毛を染め、ローリングストーンズを聞き、アメリカ万歳!ロックンロール最高!などといいながら、ラッキーストライクを吸い、ジャックダニエルを飲んでいたのでした。そんな若者が、今では正月にお寺で般若心経を写経して、「う~ん。心が落ち着く」などとぬかしているのだから、まあ、そんな事は心配しなくても良いのかも知れません。
 雲さん、お手紙ありがとう御座いました。出会いとは素晴らしいものですね。ジェイミーちゃんとの別れの情景を表現した短歌も良かったです。
「年齢も国が違うも別れには拭えど拭えど乾かぬ涙」
遠い国に、もうひとりのお孫さんが出来ましたね。素敵なお話でした。
 僕は短歌を書いた事がないんですが、
お手紙のお礼に、下手くそながら書いてみました。どうでしょう?
「海越えて年齢越えて出逢いたる一期一会の国境の蝶」山吹草太。お粗末!
 皆さんからのお手紙をお待ちしています。素敵な思い出を送って下さい。

春の戯れ

桜の花の上で
二羽の雀が遊んでいる

雀が笑えば桜が落ちる
雀が歌えば桜が落ちる

今にも散りそうな花びらを
今より早く散らすのは
無邪気で儚い春の戯れ

僕の足元にも
沢山の花びらが散っている
それは無邪気さが傷つけた
誰かの優しさ

人は自分の罪を知って
はじめて他人の愛を知る

戻れぬ過去の
春を知る

山吹草太「5つのパンと2匹の魚」より


 奈良に来て、初めての春を迎えた。
春といえば、やはり山菜採り。そんな事を連想するのは僕だけ?身体に染み付いた狩猟本能は中々消せませんな。
 田舎にいた頃は、釣竿を片手に、山奥の渓流で山女や岩魚を釣り、帰りはリュックサックに山のように山菜を収穫して来るのが日課だった。タケノコ・ふきのとう・ウド・タラの芽など、山に行けば何でも採れた。勿論、その夜は友人を呼んで酒を飲みながら、焼いた川魚と大好物のタラの芽の天ぷらを頂く。山菜には春のパワーが凝縮されており、栄養が有り過ぎる為、食いすぎると鼻血が出たりして大変なことになる。それなのに友人は、平気で天ぷらを三皿も平らげてしまう。「旨い!旨い!」と完全に春の魔力にやられており、最後はいつも想像通りの悲惨な結末になるのだった。田舎では色々な物がタダで手に入る。これもまだ時期には早いが、日本海側の庄内浜では、夏に岩牡蠣が獲れる。こちらもやはり山菜と同じで、食べ過ぎると鼻血ブーになる。あさり、ハマグリ、ウニ、サザエ、アワビ、何でもタダで食える。本来は獲ってはイケナイのだが、子供が海水浴がてら少々失敬しても、地元ならではの暗黙の了解で何も問題にはならない。たまに密漁者が逮捕されるが、こちらの方は悪質で商売が目的である。
 自然の沢山ある奈良にせっかく住んでいるのだから、今年は奈良の四季折々の美味を堪能したいと期待を膨らませている。読者の方で、詩人を是非招待したい!という奇特な方がおられましたらご連絡下さい。その際は、地酒などもご用意して頂けるような、そんな渋い演出も大歓迎いたします。吉野の桜を見ながら・・・。なんて素晴らしい所なんでしょう、奈良は!(勝手に妄想モード)本気で行きますので、ご連絡下さい。キーワードは酒と釣りと美味い物です。三十分以内に出発出来るように、いつもスタンバイしてお待ちしております。
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