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去年からカルチャーで朗読講座の講師をしているのだが、
最近の大人は何とも自分に自信が持てない人が多いような気がする。
何か特殊な能力や技能がないと価値がないと思いこんでいるのかも知れない。
講座のほとんどが主婦ということもあるのかも知れないが、
皆が、自分には何の取り柄もないと感じている。

幼い頃から競争を強いられ、「偉い・立派・出世・成功・優秀」
などという訳の分からない価値観のふるいにかけられて育ったせいか、
誰もが一様に自信を喪失してしまっているのだ。
この不要なで過剰な自信の喪失は生きる気力や目的までも喪失させてしまう。
主婦として生きてきたことはそれだけで価値があるろうし、
その前にひとりの人間として生き延びてきたことにも自身を持つことが出来るだろう。
自信の喪失とは、換言すれば、可能性の喪失でもある。

しかし、受講者も半年、一年と過ぎてゆく内にかなりの変化を遂げる。
それは顔を見るだけでも分かるほどに、自信を取り戻しているのだ。
この朗読教室は朗読と書いてはいるが、ほとんど朗読の時間はない。
簡単に言えば、僕の無駄話とディスカッションで2時間が過ぎてゆくのである。
朗読する為の技術もここでは学ばないし、教えもしない。
ただ、自分と向き合う時間だけが存在するだけなのだ。

豊かさとは物質ではなく心の平安である。
同じように表現の豊かさも技術ではない。

10月からはこの朗読講座を更に進化させた「詩の学校」が開講する。
自分に向き合い、言葉で人生を開き、読むことで他と繋がる。
そこには最高も最低もない。
あるのは、自分という揺るぎのない自信と、時間を共に過ごす分かち合う心だ。














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